オートロックがあるから安心?マンションの「共連れ」侵入に潜む落とし穴【2026年】

「オートロックがあるから、玄関の鍵くらいでいいよね」——分譲・賃貸を問わず、オートロック付きマンションに住み始めると、こう考えてしまいがちです。しかし実際には、住人や宅配業者の後ろにこっそりついて共有玄関を通過する「共連れ」という侵入手口があり、パナソニックの調査では居住者の4人に1人が経験したと回答しています。この記事では、共連れの手口と統計データ、法的な扱い、そして今日から始められる具体的な対策を解説します。

共連れとは?オートロックを"すり抜ける"侵入の手口

共連れ(ともづれ)とは、住人が暗証番号やICカードでオートロックを解錠した瞬間に、後ろから一緒に入り込んで建物内に侵入する手口です。エレベーターや廊下ですれ違っても、住人かどうかを見分ける手段はほとんどありません。

共連れ・入れ違いの典型パターン

  • 後ろについて入る:解錠した住人に会釈しながら、いかにも住人のように振る舞って通過する
  • 宅配・点検業者を装う:台車や制服姿で「配達です」と話しかけ、住人に扉を開けてもらう
  • インターホン越しに開けさせる:点検・営業を装って呼び出し、エントランスの解錠ボタンを押させる
  • 入れ違いで侵入:建物から出てきた住人が扉を開けた瞬間に、外から中へすれ違いで入る
  • 非常階段・ベランダ経由:正面エントランスを避け、避難経路や隣戸のベランダから侵入する

いずれも「オートロックそのものを突破する」のではなく、住人の行動や善意を利用する点が共通しています。カメラや堅牢な錠だけでは防ぎきれない、人の隙を突く手口です。

「4人に1人が経験」共連れの実態と侵入統計

パナソニック株式会社が実施した調査では、オートロック付きマンションの居住者のうち約4人に1人が、見知らぬ人が一緒に入ってくる共連れを経験したと回答しています。エントランスがあっても、体感としては珍しい出来事ではありません。

警察庁の統計でも、住宅形態によって侵入経路の傾向がはっきり分かれています。

住宅形態 主な侵入経路の傾向
一戸建て住宅 窓からのガラス破りが中心
3階建て以下の共同住宅 玄関の無締り(鍵の閉め忘れ)が最多。窓からの侵入も多い
4階建て以上の共同住宅(マンション) 表出入口(エントランス・玄関)からの侵入が中心。合鍵による侵入も一定数発生

※警察庁の犯罪統計に基づく傾向。認知件数は減少傾向にあるものの、侵入手口の内訳では「無締り」が47.8%、「ガラス破り」が30.1%、「施錠開け」が8.5%を占め、鍵をかけ忘れた住戸や、共連れなどで玄関前まで到達された住戸が標的になりやすい構図が見えます。

ALSOKも自社サイトで「オートロックだけでは、住人や宅配業者の後をつけて内部に侵入される可能性がある」と明言しており、警備会社側もオートロック単体を万全とはみなしていません。

共連れは違法?その場で注意していいの?

共連れが直ちに犯罪になるとは限りません。宅配や点検など正当な目的で建物に入る場合、それ自体は住人の意思に反する侵入とは言い切れないためです。一方で、勧誘・セールス目的で無断進入し、管理者や住人から退去を求められたにもかかわらず居座った場合は、建造物侵入罪に問われる可能性があります。

実務上は「見知らぬ人だから通報する」のではなく、エントランスやエレベーターで会った相手に「どちらのお部屋ですか」と一声かける、不審な言動があれば管理会社・管理組合に連絡する、といった対応が現実的な防衛線になります。

オートロックが「安心の罠」になる理由

オートロックがあると、玄関ドア単体の防犯投資が後回しになりがちです。共有部で一段階チェックが入っている安心感から、「うちの玄関は普通の鍵だけで十分」と考える住人は少なくありません。しかし統計が示す通り、4階建て以上のマンションでは表出入口(エントランス突破後の玄関)が主な侵入経路になっています。共連れでエントランスを通過されてしまえば、あとは各戸の玄関ドア一枚が最後の防衛ラインです。オートロックは「侵入までの時間を延ばす」抑止装置であって、「侵入を確実に防ぐ」保証ではないと考えておく方が実態に近いといえます。

今日からできる共連れ・侵入対策

① エントランスでの声かけを習慣にする

すれ違う相手に会釈や挨拶をするだけで、共連れ目的の侵入者にとっては「顔を覚えられた」というプレッシャーになります。管理組合によっては、居住者向けに声かけルールを案内しているケースもあります。

② 解錠前に周囲を確認する

オートロックを解錠する直前、背後や周囲に不審な人がいないか確認する習慣をつけます。エレベーターホールでも同様に、知らない人と二人きりになる状況を避けるだけでリスクは下がります。

③ 玄関ドアに補助錠・侵入センサーを追加する

エントランスを突破されても、玄関ドアで足止めできれば被害を防げる可能性が高まります。ドアや窓に貼るだけの防犯センサーは、開閉や振動を検知すると大音量のアラームで威嚇するタイプが主流で、工事不要・賃貸でも導入しやすいのが特徴です。ALSOKの「どろぼーセンサーⅡ」は税込2,728円(※2026年時点、ALSOK公式通販での価格)で購入でき、ガラス破壊や開閉を検知して90dBのアラームを25秒間鳴らします。

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補助錠を含めた玄関全体の対策は玄関の防犯対策おすすめ完全ガイドで詳しく紹介しています。

④ スマートロックで施錠忘れをなくす

「鍵を閉めたかどうか不安」という状態自体が無締り被害のリスクです。オートロック解除後に玄関の施錠を忘れるケースもあるため、外出時に自動施錠するスマートロックを後付けすると、無締りによる侵入リスクを構造的に減らせます。賃貸でも取り付けられるタイプはスマートロックおすすめ比較記事で選び方をまとめています。

⑤ ホームセキュリティで玄関・窓を常時監視する

共働きで外出時間が長い夫婦や、留守中の侵入が心配な世帯には、警備会社のホームセキュリティが有効です。センサーが異常を検知すると自動で通報され、契約プランによっては対処員が駆けつけます。共有部の防犯が手薄なマンションほど、専有部(自宅内)の監視体制を厚くしておく意味が大きくなります。

セコム・アルソックのマンション向けプラン比較

マンション向けにセコムとアルソックが用意している主なプランの費用を比較します。

項目 セコム(スマートNEO マンションプラン) アルソック(アパート・マンションプラン)
月額費用(レンタル) 5,500円(税込) 5,874円(税込・2LDK目安)
工事費(レンタル) 53,790円(税込) 35,519円(2LDK目安)
保証金・機器費 保証金20,000円(契約満了時返却) 機器費0円(レンタル)
月額費用(買取) 3,520円(税込) 3,300円(お買い上げプラン・2LDK目安)
初期費用ゼロのプラン 要問い合わせ ゼロスタートプラン(月額6,468円〜)
契約期間 当初5年、以降1年更新 当初5年、以降1年更新
共連れ・玄関侵入への言及 センサーによる侵入検知で対応 公式サイトで共連れリスクを明記

※2026年8月時点の公式サイト情報をもとに作成。工事費・機器費は建物構造や設置台数によって変動するため、正確な金額は無料見積りで確認してください。

セコムを選ぶ場合

全国約2,500か所のサービスステーションから駆けつける体制が強みで、ブランドの抑止効果も高い警備会社です。マンションプランは3ブロックまで防犯エリアを分けられ、玄関だけでなく窓・バルコニーも含めて監視できます。詳細はセコム・ホームセキュリティの評判・口コミで確認できます。

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アルソックを選ぶ場合

月額990円のセルフセキュリティから始められる手軽さが特徴で、共連れリスクについて公式サイトで明確に注意喚起している点も、今回のテーマに合致します。玄関ドアセンサーや補助錠などの防犯グッズも自社通販で扱っており、ホームセキュリティ導入前の応急対策としても利用できます。詳細はアルソックの評判・口コミで確認できます。

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賃貸マンションでの導入条件が気になる方はセコムの賃貸マンション導入条件アルソックの賃貸物件での契約条件もあわせて確認してください。

よくある質問

Q. エントランスで知らない人と一緒になったら、その場で声をかけるべき?

いきなり詰問する必要はありません。「こんにちは」と自然に挨拶するだけでも、相手に「顔を見られた」という印象を与えられます。不自然な言動があれば、その場での対峙は避け、管理会社や管理組合、必要であれば警察に相談してください。

Q. 分譲マンションの場合、個人でできることは少ない?

エントランスの改修や監視カメラ増設は管理組合の合意が必要ですが、専有部である玄関ドアの補助錠設置やスマートロック導入は個人の判断で進められます。管理規約で外観変更に制限がある場合もあるため、設置前に管理会社へ確認すると安心です。

Q. オートロックがあるのにホームセキュリティも必要?

共連れのように共有部を通過されてしまう手口がある以上、オートロックとホームセキュリティは競合するものではなく補完関係にあります。共有部の抑止力をオートロックが担い、専有部(玄関・窓)の検知と通報をホームセキュリティが担う、と役割分担で考えると導入の判断がしやすくなります。

まとめ:こんな人におすすめ

オートロックは侵入までのハードルを上げてくれますが、共連れという「人の隙を突く手口」の前では万能ではありません。エントランスの安心感に頼りきらず、玄関ドア単体の対策を重ねることが実質的な防犯力につながります。

こんな人に おすすめの対策
まず手軽に始めたい 玄関・窓の防犯センサー、補助錠
施錠忘れが不安 スマートロックによる自動施錠
共働きで留守が多い・本格的に備えたい セコムまたはアルソックのホームセキュリティ

「エントランスがあるから安心」という前提を一度見直し、玄関ドアという最後の防衛ラインを強化するところから始めてみてください。

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