リフォームの契約や工事日程が決まった後に、「業者さんに家の間取りや貴重品の場所まで知られてしまうのでは」と漠然とした不安を感じる人は少なくありません。実際、外壁や屋根の工事で足場が組まれると、シートで覆われて外から家の様子が見えにくくなり、工事期間中は作業員の出入りで施錠管理もいつもよりゆるみがちです。この記事では、リフォーム中・リフォーム後に空き巣に狙われないための具体的な対策と、契約前の業者選びの段階で確認しておきたいポイントを数字と一緒に解説します。

リフォーム中に空き巣被害が増えやすい3つの理由

足場・養生シートが「死角」を作る

外壁塗装や屋根の葺き替えなどで足場を組むと、飛散防止のシートで建物全体が覆われます。この状態は通行人や近隣住民からの視線を遮るため、ふだんなら人目につく窓や勝手口も死角になりやすくなります。セコムの防犯情報サイトでも、大規模修繕工事中のマンションは足場とシートによって外部からの見通しが悪くなり、侵入窃盗のリスクが高まる点が指摘されています。

工事中は施錠がおろそかになりやすい

警察庁の統計(2022年、ALSOK調べ)によると、住宅を対象とした侵入窃盗の手口は「無締り(施錠忘れ)」が46.8%で最も多く、次いで「ガラス破り」が26.2%を占めます。リフォーム中は資材の搬入や作業員の出入りのたびに玄関や窓を開け放す時間が増え、普段は意識している施錠が後回しになりがちです。工事業者が頻繁に出入りする時間帯ほど、無締り状態が生まれやすいと考えておく必要があります。

間取りや貴重品の場所を知られる不安

見積もりや工事の過程で、業者には寝室・収納・金庫の位置まで自然と把握されます。元請け業者本人は問題がなくても、下請けを含めた現場の作業員全員を依頼主が直接確認できるとは限らず、「誰が家の中を見たか」が曖昧になりやすい点が不安の正体です。これは業者の善悪というより、工事という仕組み自体が抱える構造的なリスクだと捉えて対策を考えるのが現実的です。

「リフォーム詐欺」と「空き巣被害」は分けて考える

警視庁は、点検商法などで不要な工事を契約させる「リフォーム詐欺」への注意を呼びかけています。これは契約段階での金銭トラブルであり、この記事で扱う工事中・工事後の空き巣被害とは発生する場面も対策も異なります。ただし「業者を名乗る人物を疑わずに信用してしまう」という心理的な隙を突かれる点は共通しており、見積もり時点で業者の身元を確認する習慣は、どちらのリスクを下げるうえでも役立ちます。

契約前にチェックしたい「信頼できる業者」の見分け方

防犯面の不安は、業者選びの段階である程度減らせます。見積もり時点で次の項目を確認してください。

確認項目 信頼できる業者の特徴 注意したいサイン
見積書・契約書 工事内容・金額の内訳が明記されている 内訳が曖昧、口頭説明のみで済ませようとする
作業員の身分 名札・社員証を携帯し、現場責任者の名前を把握できる 誰が来るか直前まで分からない、名乗らない
鍵の管理ルール 鍵預け証を発行し、受け渡し日時・担当者を記録する 鍵の管理方法を聞いても具体的な答えがない
下請けの扱い 下請け業者名・人数を事前に開示する 再委託の有無を濁す
保険の加入 工事中の事故・盗難に備えた賠償責任保険に加入 保険加入の有無を確認しても答えない

この5項目は契約を急かされていると後回しにしがちですが、工事開始前に書面で確認しておくだけで、鍵の紛失や盗難が起きたときの責任の所在がはっきりします。

工事中・工事後にできる防犯対策チェックリスト

時期ごとにやるべきことを分けると、対策の抜け漏れが減ります。

時期 やること ポイント
契約前 身分証・保険加入の確認 鍵の管理ルールを書面に残してもらう
工事開始前 貴重品を分散して保管 現金・通帳・印鑑・アクセサリーは1か所に集めない
工事期間中 一時的な防犯カメラを設置 玄関と足場の出入り口付近を記録
工事期間中 補助錠・窓用防犯フィルムを追加 無締り状態になりやすい窓を重点的に
工事完了後 鍵の交換を検討 合鍵作成の有無が確認できない場合は特に
工事完了後 全ての窓・ドアの施錠動作を確認 工具の置き忘れ・建付けの不具合も同時にチェック

貴重品を守る具体策 ― 収納・カメラ・鍵

工事期間中に実際に手を動かせる対策を3つに絞って紹介します。

貴重品は「見えない場所」に分散保管する

現金・通帳・印鑑・アクセサリー類は、鍵付きの収納ボックスや小型金庫にまとめ、工事エリアから離れた部屋に移動させます。1か所に集中させるより、普段使わない収納と居住スペースの2か所に分けておくと、万一の場合の被害を抑えられます。

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工事期間だけの一時的な防犯カメラ

電源工事が不要でSDカードやクラウドに録画できるタイプなら、工事が終わったら取り外して別の場所に転用できます。玄関と足場の出入り口に向けて設置し、作業員以外の出入りが記録されるようにしておくと安心材料になります。カメラの選び方は家庭用防犯カメラのおすすめ・選び方で詳しく解説しています。

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補助錠・窓用防犯フィルムで無締りのリスクを下げる

搬入口になりやすい窓や勝手口には、既存の鍵にかぶせて使う補助錠や、ガラス破りを遅らせる防犯フィルムを追加します。工事用の出入り口が増える期間だけでも、施錠のハードルを上げておくと無締りの被害を防ぎやすくなります。玄関まわりの具体的なグッズは玄関の防犯グッズおすすめ9選も参考にしてください。

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鍵の管理 ― 合鍵・マスターキーへの不安を解消する

工事中は職人や現場監督に鍵を預ける場面が出てきます。鍵預け証がある業者でも、「作業員の誰が、いつ、どの鍵を使ったか」まで完全には把握できません。工事内容によっては、工事完了後に玄関の鍵(シリンダー)を交換し、合鍵が作られていた場合のリスクをゼロに戻す方法も選択肢に入れておくと安心です。管理会社のマスターキーなど、似た不安を抱えやすいケースの対策は管理会社はマスターキーで入れる?不安と対策、合鍵を渡した相手への対策全般は合鍵を返してもらえない人への防犯対策にまとめています。

SNS・近隣への配慮も防犯対策のひとつ

リフォームの進捗を写真付きでSNSに投稿する人もいますが、「いつから何日間工事をするか」「日中は不在にしているか」が不特定多数に伝わる投稿は避けた方が無難です。工事の日程や不在時間は、不特定多数に見える形で公開するのではなく、普段から顔見知りの近隣住民にひと声かけておく方法の方が、不審者の出入りに気づいてもらいやすくなります。

中長期的な備え ― ホームセキュリティの導入も選択肢に

工事が終わった後も不安が残る場合は、センサーと駆けつけ対応がセットになったホームセキュリティの導入を検討する方法もあります。リフォームのタイミングは配線や設置場所の自由度が高く、新たに防犯設備を組み込みやすい時期でもあります。サービス内容・料金の全体像はセコム・ホームセキュリティの評判・口コミ・料金で確認できます。

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よくある質問

リフォーム業者に鍵を預けるのは防犯上問題ない?

鍵預け証を発行し、受け渡しの日時・担当者名を記録する業者であれば、紛失や不正利用が起きた場合の責任の所在を追いやすくなります。それでも不安が残る場合は、工事完了後にシリンダーごと鍵を交換する方法が確実です。

留守中に工事をしてもらう場合、何に注意すべき?

貴重品の事前移動、一時的な防犯カメラの設置、近隣への声かけが基本の対策です。不在になる具体的な時間帯を業者やSNSに広く伝えすぎないようにし、鍵の受け渡し方法だけを事前に取り決めておきます。

工事中に防犯カメラを設置する場合、業者に伝える必要はある?

設置位置によっては作業の妨げになるため、工事開始前に「玄関付近に記録用のカメラを置く」と業者に一言伝えておくとトラブルを避けられます。多くの業者は、防犯目的のカメラ設置自体を問題視しません。

マンションのリフォームでも同じ対策で良い?

共用部分を含む大規模修繕と専有部分のみのリフォームでは、関わる作業員の人数や工事期間が変わります。専有部分だけの工事でも、玄関ドアの交換などで一時的に施錠できない時間が生まれることがあるため、管理組合やフロント担当者に工事中の立ち入り管理(名簿管理・入館証の発行)がどう行われるかを確認しておくと安心です。

まとめ:こんな人におすすめ

リフォーム中の防犯対策は、業者選びの段階での確認、工事期間中の貴重品管理とカメラ・補助錠の追加、工事完了後の鍵交換と施錠確認という3段階で考えると抜け漏れが減ります。特に「鍵を預ける不安が大きい」「工事後も間取りを知られた感覚が残る」という人は、シリンダー交換とホームセキュリティの導入を合わせて検討すると、気持ちの面でも区切りがつきやすくなります。

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