
元交際相手や元同居人に渡していた自宅の合鍵を、別れた後も返してもらえていない——そんな状況で「勝手に入られるかもしれない」と不安を抱えていませんか。合鍵の返還を相手に求めるだけでは、複製された鍵が別にないという保証はありません。最も確実な対策は、鍵そのものを交換して古い合鍵を物理的に使えない状態にすることです。この記事では、鍵交換・スマートロックへの切り替えにかかる費用相場、賃貸物件での注意点、無断で侵入された場合の法的な扱い、鍵を変えた後も安心につながる見守り体制まで、具体的な手順で解説します。
合鍵を返してもらえなくても、鍵を交換すれば解決する
「まず合鍵を返してもらってから」と考えがちですが、優先すべき順番は逆です。相手が素直に返還に応じても、こっそり複製を作っていないかは確認しようがありません。一方、玄関の鍵(シリンダー)を交換すれば、相手の手元に何本合鍵があっても即日で使えなくなります。返還請求や話し合いは、鍵を交換して物理的なリスクを消したうえで進める方が精神的にも安全です。
鍵を交換する4つの方法と費用相場
玄関の鍵を無効化する方法は主に4つあります。費用と賃貸での可否が異なるため、自分の住まいの条件と照らして選んでください。
| 方法 | 費用目安 | 所要時間 | 賃貸での可否 |
|---|---|---|---|
| 鍵屋にシリンダー交換を依頼 | 一般タイプ9,900円〜/ディンプルキー27,500円〜42,340円 | 即日〜数日 | 要・大家の許可 |
| 自分でシリンダーをDIY交換 | 部品代3,000円〜25,000円 | 30分程度 | 持ち家向き。賃貸は原則許可が必要 |
| スマートロックに切り替え | 本体12,000円台〜27,000円台 | 30分〜1時間 | 工事不要タイプは賃貸でも可 |
| 補助錠(ワンドア・ツーロック)を追加 | 数千円台 | 30分程度 | 賃貸でも取付可能なタイプあり |
鍵屋にシリンダー交換を依頼する
最も確実で早いのが、鍵専門業者にシリンダー交換を依頼する方法です。玄関ドアの鍵交換は9,900円〜35,200円が相場で、ピッキング耐性の高いディンプルキーへの交換になると本体価格を含めて27,500円〜42,340円程度が目安になります。ドアそのものを交換する必要はなく、鍵穴の内部部品(シリンダー)だけを新品に入れ替える作業のため、外観もほとんど変わりません。24時間対応の業者を選べば、不安を感じたその日のうちに古い合鍵を無効化できます。
自分でシリンダーを交換する(DIY)
ホームセンターや通販で販売されているシリンダーは、鍵の種類が合えば自分で交換できるものもあります。部品代の目安は一般的なタイプで3,000円〜8,000円、ディンプルキー対応だと5,000円〜25,000円程度です。作業自体は30分以内で終わることが多く、業者依頼より費用を抑えられます。ただし賃貸物件では、貸主に無断で鍵を交換すると契約違反とみなされ、退去時にトラブルになる可能性があります。DIY交換は持ち家、または大家の許可を得ている賃貸に向いた選択肢です。
スマートロックに切り替える
暗証番号やスマートフォンで解錠する製品に切り替える方法です。工事不要で既存の鍵の上から取り付けられるタイプが主流で、価格帯は12,000円台(セサミ5 Pro+タッチPro相当)から27,000円前後まで幅があります。物理鍵と暗証番号・アプリ認証を併用できる製品が多いため、「物理鍵は使わず、暗証番号やアプリのみで解錠する」設定にできるか購入前に確認してください。それができれば、古い合鍵を持たれていても暗証番号の変更だけで無効化でき、再交換の手間がかかりません。賃貸でも使えるタイプの選び方は賃貸向けスマートロックの解説記事、製品ごとの比較はスマートロックおすすめ比較記事、導入前のメリット・デメリットはスマートロック導入前チェック記事にまとめています。
補助錠(ワンドア・ツーロック)を追加する
玄関に鍵をもう1つ増やす方法です。数千円台で購入でき、賃貸でも工事不要で取り付けられるタイプがあります。ただし補助錠だけでは、古い合鍵で本締り錠(メインの鍵)を開けられてしまう問題そのものは解決しません。シリンダー交換やスマートロックへの切り替えと組み合わせて、侵入の時間稼ぎとして使う位置づけで考えてください。玄関まわりの対策全体は玄関の防犯対策おすすめガイド、具体的なグッズは玄関の防犯グッズおすすめ9選で紹介しています。
賃貸物件に住んでいる場合の注意点
賃貸では、入居者の判断だけで鍵を交換することは原則できません。無断で交換すると契約違反とされ、退去時に原状回復費用を請求される可能性があります。まず管理会社・大家に「元交際相手に合鍵を渡していたが返してもらえておらず、防犯上の理由で鍵を交換したい」と事情を伝えてください。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、鍵交換は入居者の入れ替わりに伴う物件管理上の問題として貸主負担が妥当とされており、事情によっては費用を貸主側で負担してもらえるケースもあります。契約書に鍵交換に関する特約がないか、事前に確認しておくと話がスムーズです。
合鍵を返してもらう・使わせないための法的な手段
鍵を交換して物理的なリスクを消したうえで、必要であれば次の手段も検討してください。
内容証明郵便で返還と立ち入り拒否の意思を明確にする
「関係は終了しており、今後の立ち入りは一切認めない」という意思を、内容証明郵便や記録の残る形で相手に伝えておくと、後にトラブルが起きた際の証拠になります。訴訟で強制的に返還を求める方法もありますが、弁護士費用・訴訟費用がシリンダー交換の実費(2万円程度から)を上回るケースが多いため、まず鍵を交換したうえで、必要な場合のみ弁護士相談を検討するのが現実的です。
無断で入られた場合は住居侵入罪に問われ得る
合鍵を使って無断で自宅に立ち入る行為は、刑法130条の住居侵入罪に該当する可能性があります。正当な理由なく人の住居に侵入した場合、3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金の対象です。ポイントは「住居権者(あなた)の承諾があるかどうか」で、以前に合鍵を渡していた事実だけでは、別れた後の立ち入りまで承諾したことにはなりません。「今後の立ち入りは認めない」という意思表示をはっきり残しておくことで、万一の際に法的な対応を取りやすくなります。
つきまとい行為がある場合は警察相談専用電話「#9110」へ
連絡がしつこく続く、自宅付近で見かける頻度が増えているなど、つきまといと感じる行動がある場合は、緊急性がなくても全国どこからでもかけられる警察相談専用電話「#9110」に相談してください。身の危険を感じる場合は迷わず110番です。
鍵を変えた後も安心を底上げする——センサーと駆けつけ
鍵の交換は「古い合鍵を無効化する」対策であり、それだけで侵入そのものを検知できるわけではありません。留守中に誰かが玄関やベランダの窓に触れた瞬間を知りたい、異常があったときに人が駆けつける体制が欲しいという場合は、ホームセキュリティで一段階上の備えを用意できます。ALSOKには予算や住まいの形態に合わせた複数のプランがあります(金額は2026年9月時点のALSOK公式サイト情報、税込)。
| プラン | 月額目安 | 初期費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| セルフセキュリティ | 990円 | 工事費24,420円+機器費83,820円 | センサーで異常を通知。駆けつけは1回7,700円の有料オプション |
| HOME ALSOK Connect(オンラインセキュリティ) | 4,070円〜8,668円 | 工事費0円〜47,850円(お買い上げプランのみ機器費224,400円が別途、機器費込みの実質最大額は272,250円) | 玄関・窓センサー標準、非常時の駆けつけ込み |
| アパート・マンションプラン | 3,300円〜6,754円 | 工事費0円〜38,819円(お買い上げプランのみ機器費163,372円が別途、機器費込みの実質最大額は202,191円) | 賃貸集合住宅向け。駆けつけ込み |
玄関・窓に取り付けたセンサーが、施錠状態に関わらずドアの開閉やこじ開けを検知して通報する仕組みのため、万一古い合鍵で解錠された場合でも異常として検知されます。契約期間や設置条件など詳しい内容はアルソック料金・プランの解説記事、サービス全体の評判・口コミはALSOKホームセキュリティの評判・口コミ・料金レビューで確認できます。一人暮らしでの導入を迷っている場合は一人暮らし・単身女性向けホームセキュリティの選び方も参考にしてください。
まとめ:こんな人はすぐ行動を
- 元交際相手・元同居人に合鍵を渡したままで、返してもらえていない
- 連絡を絶っても、相手が家に来る可能性を否定できない
- 「まだ大丈夫」と鍵の交換を先延ばしにしている
- 賃貸で、自分の判断だけで鍵を変えていいのか分からない
1つでも当てはまる場合、最初にやるべきことは鍵屋への相談か、DIYでのシリンダー交換です。賃貸なら先に管理会社・大家へ事情を伝え、費用負担の可否を確認してください。鍵を交換したうえで、内容証明郵便による意思表示や、必要に応じて警察相談専用電話「#9110」への相談、玄関・窓センサーによる見守り体制を組み合わせることで、日常の安心を底上げできます。




