ご自宅の防犯対策を強化したいと考えたとき、多くの方がホームセキュリティと防犯カメラのどっちを導入すべきかという問題に直面します。
現在の住まいが戸建てなのか、あるいは賃貸のマンションやアパートなのか、はたまた一人暮らしで日中家を空けることが多いのか、といった状況によって最適な防犯対策は大きく異なります。
ホームセキュリティにはセコムやアルソックといった有名な警備会社があり、異常を検知した際に警備員が駆けつけてくれるという大きなメリットがあります。
一方で、防犯カメラは比較的安い費用で導入でき、最近では工事不要でスマートフォンと連携できる高性能なモデルも増えてきました。
しかし、それぞれのサービス内容や機能には明確な違いがあり、メリットもあればデメリットも存在します。
この選択を誤ると、せっかく導入したのに期待した効果が得られなかったり、無駄な費用を払い続けることになったりするかもしれません。
この記事では、ホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶかでお悩みの方のために、両者の基本的な違いから、具体的な費用、それぞれのメリット・デメリット、そして住まいの状況に応じた最適な選び方まで、専門的な視点から徹底的に比較・解説していきます。
あなたの不安を解消し、最も合った防犯対策を見つけるための手助けとなるでしょう。
この記事で分かる事、ポイント
- ホームセキュリティと防犯カメラの基本的な違い
- それぞれの初期費用や月額料金の目安
- メリット・デメリットの徹底比較
- 戸建て住宅に最適な防犯対策
- 賃貸マンションでの導入ポイントと注意点
- 一人暮らしに推奨される防犯設備の選び方
- あなたに最適なサービスを見つけるための比較方法
ホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶか基本を比較
この章のポイント
- 機能やサービス内容の根本的な違い
- 初期費用と月額料金の比較
- 双方のメリット・デメリットを解説
- 賃貸物件で設置する際の注意点
- 戸建て住宅におすすめなのはどちらか
機能やサービス内容の根本的な違い
ホームセキュリティと防犯カメラは、どちらも家の安全を守るためのツールですが、その機能やサービスの根幹には大きな違いが存在します。
どちらを選ぶかを決める前に、この根本的な差異を理解しておくことが非常に重要です。
まず、ホームセキュリティの最大の特徴は、「異常検知」と「対処」をセットで提供するサービスである点にあります。
窓やドアに設置されたセンサーが侵入を検知したり、火災やガス漏れを感知したりすると、警備会社のコントロールセンターに自動で通報されます。
そして、通報を受けた警備員が現場に急行し、状況確認や警察・消防への通報といった適切な対処を行ってくれるのです。
つまり、ホームセキュリティは「何かあったときに専門家が駆けつけてくれる」という安心感が得られる、能動的な防犯・防災システムと言えるでしょう。
これに対して、防犯カメラの主な機能は「監視」と「記録」です。
カメラが設置された場所の映像をリアルタイムで確認したり、録画しておくことで、何が起こったのかを後から確認するための証拠を残すことができます。
近年のモデルでは、動体検知機能を備え、動きがあったときだけ録画を開始したり、スマートフォンに通知を送ったりするものも増えています。
しかし、基本的には異常を発見するのは自分自身であり、警察への通報なども自分で行う必要があります。
防犯カメラは、あくまで「犯罪の証拠を残し、犯人特定に繋げる」「カメラの存在によって犯罪を抑止する」といった受動的な役割が中心となります。
このように、ホームセキュリティは「コトが起きた後の対処」までをカバーする包括的なサービスであり、防犯カメラは「コトが起きている状況の記録と抑止」に特化した機器である、という明確な違いがあるのです。
初期費用と月額料金の比較
ホームセキュリティか防犯カメラか、どちらを導入するかを検討する上で、費用は最も重要な比較ポイントの一つになります。
両者は料金体系が大きく異なるため、初期費用だけでなく、長期的にかかるランニングコストまで含めて考える必要があります。
まず、ホームセキュリティの費用は、大きく「初期費用」と「月額料金」の2つに分かれています。
ホームセキュリティの費用
初期費用には、センサーやコントローラーといった機器の購入代金や、それらを設置するための工事費が含まれます。
この金額は、家の広さや設置するセンサーの数によって変動しますが、一般的には数万円から20万円程度が相場とされています。
ただし、機器をレンタルにするプランを選ぶことで、初期費用を0円や数万円程度に抑えることも可能です。
月額料金は、警備員の駆けつけサービスやシステムの保守・点検など、サービス全体の利用料として毎月支払うものです。
こちらもプランや契約内容によって異なりますが、概ね3,000円から8,000円程度が一般的です。
機器をレンタルした場合は、購入プランよりも月額料金が高くなる傾向にあります。
防犯カメラの費用
一方、防犯カメラは基本的に「機器の購入費用」がメインとなります。
価格は非常に幅広く、数千円で購入できる安価な屋内用カメラから、数十万円する高機能な屋外用カメラシステムまで様々です。
自分で設置できる工事不要のモデルであれば、初期費用はカメラ本体の代金だけで済みます。
しかし、屋外への設置や複数台のカメラを連携させるシステムを構築する場合は、専門業者に依頼する必要があり、その場合は数万円から十数万円の工事費が別途かかることもあります。
月額料金については、防犯カメラは基本的に発生しません。
ただし、録画した映像をクラウド上に保存するサービスを利用する場合は、その利用料として月々数百円から数千円の費用がかかることがあります。
結論として、初期費用を安く抑えたいのであれば防犯カメラ、特にDIYで設置できるモデルが有利です。
一方で、ホームセキュリティは月々のランニングコストが発生するものの、包括的な安心を手に入れることができるサービスと言えるでしょう。
- ホームセキュリティ:初期費用(数万~20万)+月額料金(3,000~8,000円)
- 防犯カメラ:初期費用(数千円~数十万)+月額料金(基本0円、クラウド利用時のみ発生)
双方のメリット・デメリットを解説
ホームセキュリティと防犯カメラ、それぞれに優れた点と注意すべき点があります。
どちらが自分の目的やライフスタイルに合っているかを判断するために、両者のメリットとデメリットを正しく理解しておきましょう。
ホームセキュリティのメリット
- プロによる対処: 最大のメリットは、異常発生時に警備のプロが駆けつけてくれる点です。留守中でも、就寝中でも、迅速かつ適切な対応が期待できます。
- 総合的な安心感: 侵入だけでなく、火災、ガス漏れ、非常通報(急な体調不良など)にも対応するプランが多く、家族全員の安全を包括的に守ることができます。
- 高い犯罪抑止力: 警備会社のステッカーが貼ってある家は、空き巣などの侵入犯から狙われにくいという統計データもあり、高い犯罪抑止効果が期待できます。
ホームセキュリティのデメリット
- ランニングコスト: 毎月数千円の月額料金が継続的に発生します。長期間利用する場合、トータルコストは高額になります。
- 誤報の可能性: ペットの動きや窓の閉め忘れなどでセンサーが反応し、誤報が発生することがあります。誤報でも警備員は出動するため、気まずい思いをすることも。
- 設置工事: 基本的に専門の工事担当者による設置作業が必要となり、壁に穴を開ける場合もあります。賃貸物件では大家さんや管理会社の許可が必要です。
防犯カメラのメリット
- コストパフォーマンス: 初期費用のみで導入できるケースが多く、月額料金がかからないため、トータルコストを安く抑えることが可能です。
- 証拠能力: 侵入やトラブルの瞬間を映像として記録できるため、犯人の特定や状況証拠として非常に有効です。何かあった時の「動かぬ証拠」は大きな強みです。
- 手軽さと多様性: 工事不要でコンセントに挿すだけのモデルや、ソーラー充電式、バッテリー式など、設置場所を選ばない多様な製品から選べます。
- 遠隔監視: スマートフォンアプリと連携すれば、いつでもどこからでもリアルタイムで家の様子を確認できます。ペットや子供の見守りにも活用できます。
防犯カメラのデメリット
- 対処は自己責任: 異常を発見しても、警察への通報など、その後の対処はすべて自分で行う必要があります。すぐに駆けつけられない状況では無力な場合もあります。
- プライバシーの問題: 設置場所によっては、家族や隣人のプライバシーを侵害してしまう可能性があります。画角の調整など配慮が必要です。
- 死角の存在: カメラ1台でカバーできる範囲には限界があり、死角が生まれます。広範囲をカバーするには複数台の設置が必要です。
- メンテナンス: 定期的なレンズの清掃や、機器の故障がないかのチェックなど、自分でメンテナンスを行う手間がかかります。
賃貸物件で設置する際の注意点
賃貸マンションやアパートにお住まいの方が防犯対策を考える際、持ち家とは異なる特有の注意点が存在します。
ホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶにしても、まずは賃貸借契約書を確認し、大家さんや管理会社の許可を得ることが大前提となります。
ホームセキュリティを賃貸で導入する場合
ホームセキュリティは、センサーの設置などで壁に小さな穴を開ける工事が必要になることが一般的です。
そのため、必ず事前に大家さんや管理会社に相談し、工事の許可を得なければなりません。
無断で工事を行うと、退去時に原状回復費用を請求されるなどのトラブルに発展する可能性があります。
近年では、こうした賃貸住宅のニーズに応え、両面テープでセンサーを固定するなど、壁を傷つけない工事不要のプランを提供している警備会社も増えてきています。
セコムの「賃貸住宅向けホームセキュリティ」や、アルソックの「HOME ALSOK アパート・マンションプラン」などがその代表例です。
これらのプランは、配線工事を最小限に抑え、退去時にも簡単に取り外せるように工夫されているため、賃貸物件でも導入しやすくなっています。
相談する際は、どのような工事を行うのか、どの程度の穴が開くのか、退去時の原状回復はどうなるのかを具体的に説明できるように、警備会社の担当者から事前に詳しい情報を得ておくとスムーズでしょう。
防犯カメラを賃貸で導入する場合
防犯カメラも同様に、壁や天井にネジで固定するタイプの場合は許可が必要です。
しかし、防犯カメラには工事不要で設置できる製品が非常に多く、賃貸物件の住人にとっては有力な選択肢となります。
例えば、本棚や机の上に置くだけの「据え置き型」や、窓に吸盤で貼り付けるタイプ、ドアスコープに差し込むタイプなど、建物を一切傷つけずに設置できるカメラが多数販売されています。
また、ベランダや玄関ドアに設置したい場合でも、穴あけ不要の取り付け金具が市販されており、これらを利用することで屋外用カメラの設置も可能になる場合があります。
ただし、屋外にカメラを設置する際は、隣の住戸のベランダや共用廊下が映り込まないように、画角には最大限の配慮が必要です。
プライバシー侵害で近隣トラブルにならないよう、設置前にカメラの映る範囲をしっかりと確認しましょう。
結論として、賃貸物件では「工事不要」であることが重要な選択基準となります。
ホームセキュリティなら工事不要プランを、防犯カメラなら据え置き型や穴あけ不要の金具を活用できるモデルを選ぶのが賢明です。
戸建て住宅におすすめなのはどちらか
戸建て住宅は、マンションなどの集合住宅と比較して侵入経路が多く、空き巣などの犯罪者に狙われやすいという特徴があります。
そのため、より強固な防犯対策が求められます。
ホームセキュリティと防犯カメラのどっちが戸建てに適しているかは、何を最も重視するかによって結論が変わってきます。
総合的な安心感を求めるならホームセキュリティ
戸建て住宅の防犯対策として、最も包括的で安心感が高いのはホームセキュリティです。
その理由は、戸建て特有の脆弱性をカバーできる機能が充実しているからです。
戸建ては窓の数が多く、庭に面した掃き出し窓や、人目につきにくい裏手の窓など、侵入経路が多岐にわたります。
ホームセキュリティであれば、全ての窓やドアに開閉センサーや振動センサーを設置することができ、どこから侵入されても即座に検知することが可能です。
さらに、敷地内に赤外線センサーを設置すれば、不審者が庭に侵入した段階で威嚇音を発したり、通報したりすることもできます。
また、侵入だけでなく火災やガス漏れといった家庭内の事故にも24時間体制で備えられる点は、家族の安全を守る上で大きなメリットと言えるでしょう。
特に、小さな子供や高齢の家族がいるご家庭では、非常通報ボタンによる駆けつけサービスも心強い存在となります。
費用はかかりますが、それに見合うだけの「プロに守られている」という絶対的な安心感を得たい場合には、ホームセキュリティが最適な選択です。
コストを抑えつつピンポイントで対策するなら防犯カメラ
一方で、コストを抑えながら効果的な防犯対策をしたい、という場合には防犯カメラが非常に有効です。
戸建て住宅の場合、防犯カメラを設置すべき重要なポイントは、玄関、駐車場、勝手口、そして庭に面した大きな窓など、侵入経路となりやすい場所です。
これらの場所に屋外用の防犯カメラを設置することで、不審者の姿を記録し、犯行を未然に防ぐ抑止効果が期待できます。
「録画中」といったステッカーと併用すれば、その効果はさらに高まるでしょう。
特に、最近の屋外用カメラは防水・防塵性能に優れ、夜間でも鮮明なカラー映像で撮影できる高機能なモデルが手頃な価格で手に入ります。
また、リアルタイムでスマホから映像を確認できるため、外出先からでも自宅の状況を把握できる安心感があります。
ただし、防犯カメラだけでは侵入された後の対処はできません。
そのため、より防犯レベルを高めたい場合は、ホームセキュリティと防犯カメラを併用するのが理想的です。
例えば、基本的な防犯はホームセキュリティに任せつつ、駐車場での車へのいたずら対策や、訪問者の確認用に防犯カメラを設置するといった使い分けが考えられます。
ホームセキュリティ | 防犯カメラ | |
---|---|---|
おすすめな人 | ・費用をかけてでも最高の安心感が欲しい・侵入も火災もすべてお任せしたい・留守にすることが多い | ・コストを抑えたい・特定の場所を重点的に監視したい・自分で状況を確認、対処したい |
強み | プロの駆けつけ、総合的な防災・防犯 | 証拠能力、コスト、遠隔監視 |
弱み | 継続的なコスト、工事の必要性 | 自己対処、死角の存在 |
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ホームセキュリティか防犯カメラどっちかの選び方を解説
この章のポイント
- 一人暮らしの女性に最適な選択
- セコムとアルソックのサービス比較
- 工事不要で手軽に導入できる方法
- マンションで選ぶ際のポイント
- あなたの目的に合った選び方とは
- 結論!ホームセキュリティと防犯カメラどっちが最適か
一人暮らしの女性に最適な選択
一人暮らし、特に女性の場合は、空き巣などの侵入犯罪だけでなく、ストーカーや不審者といった対人トラブルへの備えも重要になります。
ホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶかは、こうした特有の不安をいかに解消できるか、という視点で考えることが大切です。
安心感を最優先するならホームセキュリティ
一人暮らしの女性にとって、何よりも心強いのは「いざという時に誰かが助けに来てくれる」という安心感でしょう。
その点で、ホームセキュリティは非常に優れた選択肢です。
在宅中に不審な物音や気配を感じたとき、非常ボタン一つで警備員が駆けつけてくれるサービスは、一人では対処しきれない恐怖から守ってくれます。
また、ストーカー被害に遭っている場合など、帰宅時に不安を感じるときに警備員に付き添いを依頼できるサービスを提供している会社もあります。
侵入検知だけでなく、身の危険を感じた際の「お守り」として機能する点が、ホームセキュリティの最大のメリットです。
最近では、一人暮らしの女性向けに、月額料金を抑えたシンプルなプランも登場しています。
例えば、窓やドアのセンサーに加えて、非常通報サービスと駆けつけサービスに特化した内容であれば、比較的安価に導入することが可能です。
手軽さと証拠能力を重視するなら防犯カメラ
一方で、訪問者の確認や、万が一の際の証拠確保を重視するなら、防犯カメラが有効です。
特に、スマートフォンで映像を確認でき、カメラを通じて会話もできる「スマートカメラ」は、一人暮らしの強い味方になります。
インターホンが鳴った際、ドアを開ける前に相手の顔をスマホで確認できるため、不要な訪問販売や不審者を安全に追い返すことができます。
また、玄関ドアやベランダに設置しておくことで、不審な行動を記録し、警察に相談する際の明確な証拠として提出できます。
工事不要で設置できるモデルを選べば、引っ越しが多い一人暮らしでも手軽に導入・移設できるのも利点です。
おすすめの組み合わせとしては、玄関には訪問者確認用のスマートカメラを設置し、加えてホームセキュリティの非常通報サービスを契約するという方法です。
これにより、日々の安全確認はカメラで行い、本当に危険が迫ったときにはプロに助けを求めるという、コストと安心感のバランスが取れた防犯体制を築くことができます。
セコムとアルソックのサービス比較
ホームセキュリティを検討する上で、必ず選択肢に挙がるのが業界最大手のセコムと、それに次ぐアルソックです。
両社とも高品質なサービスを提供していますが、細かな特徴や料金体系に違いがあります。
どちらが自分に合っているか、比較検討してみましょう。
業界のパイオニア、信頼と実績の「セコム」
セコムは、日本で最初にオンライン・セキュリティシステムを開発した、まさに業界のパイオニアです。
最大の特徴は、全国に約2,700ヶ所という圧倒的な数の緊急発進拠点(デポ)を持っていることです。
これにより、通報を受けてから現場に到着するまでの時間が非常に短いとされており、一刻を争う事態での対応力に定評があります。
また、長年のノウハウを活かした独自の高性能センサーや、一人ひとりの暮らしに合わせたオーダーメイドのセキュリティプランを提案してくれる点も強みです。
サービスの質や信頼性を最重視する方、地方にお住まいで警備網の密度を重視する方に特におすすめです。
料金はアルソックに比べてやや高めの設定になることが多いですが、それに見合うだけの安心感とブランド力があると言えるでしょう。
コストパフォーマンスと親しみやすさの「アルソック」
「ALSOK」のブランド名で知られるアルソックは、セコムに次ぐ業界2位のシェアを誇ります。
アルソックの魅力は、高品質なサービスを比較的リーズナブルな料金で提供している点にあります。
初期費用を抑えたレンタルプランや、ウェブサイト限定の割引キャンペーンなども積極的に行っており、コストパフォーマンスを重視する方から高い支持を得ています。
また、警備員が元警察官やアスリートなど屈強な人材で構成されていることを前面に打ち出しており、「強さ」というイメージも特徴の一つです。
基本的な警備サービスに加え、高齢者向けの見守りサービス「みまもりサポート」なども充実しています。
初期費用を抑えたい方や、月々のランニングコストを少しでも安くしたい方、分かりやすいパッケージプランから選びたい方に向いています。
セコム | アルソック | |
---|---|---|
特徴 | 業界最大手、圧倒的な拠点数、オーダーメイド | 高いコストパフォーマンス、親しみやすさ、強さ |
拠点数 | 約2,700ヶ所 | 約2,400ヶ所 |
月額料金目安(戸建て) | 4,000円台~ | 3,000円台~ |
おすすめな人 | サービスの質と信頼性を最優先する人 | コストを抑えつつ高品質なサービスを求める人 |
最終的には、自宅の立地や間取り、求めるサービスのレベルによって最適なプランは異なります。
両社から見積もりを取り、担当者の説明を聞いた上で、納得のいく方を選ぶことをお勧めします。
工事不要で手軽に導入できる方法
「防犯対策はしたいけど、壁に穴を開けたり、大掛かりな工事はしたくない」という方は少なくありません。
特に賃貸物件にお住まいの場合や、気軽に始めたい方にとって、「工事不要」は重要なキーワードになります。
幸いなことに、近年では工事をせずに手軽に導入できるホームセキュリティや防犯カメラが数多く登場しています。
工事不要のホームセキュリティ
前述の通り、大手警備会社も賃貸住宅向けに工事不要のホームセキュリティプランを提供しています。
これらのプランでは、窓やドアに設置する開閉センサーを、ネジ止めではなく強力な両面テープで固定します。
コントロールユニット(本体)も、電話回線ではなくモバイル回線を利用するタイプであれば、コンセントに挿すだけで設置が完了します。
これにより、壁や柱を一切傷つけることなく、本格的な警備システムを導入できるのです。
退去時もセンサーを剥がして原状回復できるため、安心して利用できます。
また、大手警備会社以外にも、月額980円から利用できるような、駆けつけサービスはないものの異常をスマホに通知してくれる簡易的なホームセキュリティサービスも存在します。
これらは自分で機器を設置するタイプで、手軽に始められるのが魅力です。
工事不要の防犯カメラ
防犯カメラの分野では、工事不要モデルが主流になりつつあります。
最も手軽なのは、Wi-Fiに接続し、コンセントに挿すだけで使える「ネットワークカメラ(IPカメラ)」です。
本棚やテーブルの上に置くだけなので、設置の手間はほとんどかかりません。
電源の確保が難しい場所に設置したい場合は、「充電式バッテリー内蔵カメラ」や「ソーラーパネル付きカメラ」が便利です。
これらのカメラは完全にワイヤレスで動作するため、設置場所の自由度が格段に上がります。
例えば、玄関のドアにマグネットで取り付けたり、ベランダの手すりに専用の固定具で挟み込んだりといった使い方が可能です。
さらに、電球ソケットにそのまま取り付けられる「電球型カメラ」も人気があります。
これなら配線工事は一切不要で、照明と防犯カメラの役割を一台でこなすことができます。
これらの工事不要モデルを選ぶことで、導入のハードルは大きく下がります。
まずはこうした手軽な製品から試してみて、必要に応じてシステムを拡張していくというのも賢い方法です。
マンションで選ぶ際のポイント
マンションは、一般的に戸建て住宅よりもセキュリティレベルが高いとされています。
オートロックや管理人、防犯カメラが共用部分に設置されていることも多いでしょう。
しかし、一度侵入を許してしまうと、各住戸の玄関は死角になりやすく、決して安全とは言い切れません。
マンションでホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶかは、そのマンションの既存のセキュリティ設備と、自分の住んでいる階数、そして何を不安に感じているかを考慮して決める必要があります。
高層階と低層階での考え方
まず、1階や2階といった低層階にお住まいの場合は、戸建てと同様に窓やベランダからの侵入リスクが高まります。
そのため、窓に開閉センサーを設置できるホームセキュリティが有効です。
不審者がベランダに侵入したことを検知する空間センサーなども追加すると、より安心感が高まります。
一方、高層階の場合は、窓からの侵入リスクは低く、主な侵入経路は玄関ドアとなります。
この場合、玄関に特化した防犯対策が重要になります。
玄関ドアの開閉を検知するセンサーと、非常通報サービスがセットになったホームセキュリティのシンプルなプランや、玄関先を確認できる防犯カメラが適しています。
既存設備との連携
多くのマンションでは、火災報知器が各住戸に標準で設置されています。
ホームセキュリティを導入する際、この既存の火災報知器と連携させ、火災発生時に自動で警備会社に通報してくれるサービスもあります。
また、マンション全体のセキュリティシステムと連携できる場合もあるため、導入前に管理組合や管理会社に確認してみると良いでしょう。
防犯カメラの有効な使い方
マンションで防犯カメラを設置する場合、最も効果的なのは玄関前です。
ドアスコープに取り付けるタイプのカメラや、ドアに掛けるタイプのカメラであれば、工事不要で設置でき、訪問者の確認や置き配の監視に役立ちます。
これにより、たとえオートロックを突破した不審者であっても、住戸のドア前で顔を記録されることを嫌がり、犯行を諦めさせる効果が期待できます。
共用廊下に面しているため、隣人へのプライバシー配慮は必要ですが、自分の玄関ドアだけを映すように角度を調整すれば問題ありません。
結論として、マンションの場合は「既存のセキュリティ+α」という考え方が基本です。
低層階で侵入リスクが気になるならホームセキュリティ、玄関周りの不安を解消したいなら防犯カメラ、というように、自分の住戸の弱点を補う形で選ぶのが合理的です。
あなたの目的に合った選び方とは
これまで様々な角度からホームセキュリティと防犯カメラを比較してきましたが、結局のところ、どちらが優れているということではありません。
最も大切なのは、「あなたが何のために防犯対策をしたいのか」という目的を明確にすることです。
目的によって、最適な選択は自ずと決まってきます。
ここでは、目的別にどちらがより適しているかを整理してみましょう。
目的1:とにかく侵入されたくない、犯罪を未然に防ぎたい
この目的が最優先であれば、犯罪抑止力と、侵入を即座に検知する能力に長けたホームセキュリティがおすすめです。
警備会社のステッカーは、プロの侵入犯であればあるほどその意味を理解しており、ターゲットから外す可能性が高くなります。
万が一侵入を試みても、大音量の警報とセンサーの光で威嚇し、犯行の継続を断念させることができます。
目的2:留守中の家の様子が心配、ペットや子供を見守りたい
この場合は、いつでもどこでもスマホで映像を確認できる防犯カメラ(ネットワークカメラ)が最適です。
防犯という目的だけでなく、家族の見守りツールとしても活用できるのが大きなメリットです。
カメラを通じて声かけができる機能があれば、離れていてもコミュニケーションをとることができます。
目的3:万が一、被害に遭った時のために証拠を残したい
車へのいたずら、ゴミの不法投기、ご近所トラブルなど、何か問題が起きた際の「動かぬ証拠」を確保したいのであれば、防犯カメラ以外に選択肢はありません。
高画質で夜間でも鮮明に撮影できるカメラを選ぶことで、人物の顔や車のナンバーなどをはっきりと記録し、問題解決に役立てることができます。
目的4:空き巣も火事も心配、トータルで家族の安全を守りたい
侵入犯罪だけでなく、火災やガス漏れ、家族の急病といった、家庭内のあらゆるリスクに備えたいという包括的なニーズには、ホームセキュリティが最も適しています。
24時間365日、プロが見守ってくれるという安心感は、何物にも代えがたい価値があるでしょう。
- 犯罪抑止・侵入防止 → ホームセキュリティ
- 留守中の見守り・確認 → 防犯カメラ
- トラブルの証拠確保 → 防犯カメラ
- 総合的な安全確保 → ホームセキュリティ
このように、自分の目的を整理することで、ホームセキュリティと防犯カメラのどっちに投資すべきかが見えてきます。
場合によっては、両方を組み合わせて、それぞれの長所を活かしたハイブリッドな防犯体制を築くのが最も理想的な解決策となることもあります。
結論!ホームセキュリティと防犯カメラどっちが最適か
さて、これまでの比較と解説を踏まえ、ホームセキュリティと防犯カメラのどっちを選ぶべきか、最終的な結論をまとめます。
あなたの状況や価値観に照らし合わせて、最適な選択を見つけてください。
「コトが起きた後の対処」まで求めるならホームセキュリティ
もしあなたが、防犯対策に「絶対的な安心感」と「プロによる実力行使」を求めるのであれば、選ぶべきはホームセキュリティです。
防犯カメラはあくまで記録と威嚇のためのツールであり、侵入されてしまった後に直接何かをしてくれるわけではありません。
それに対してホームセキュリティは、異常を検知すれば警備員が駆けつけ、被害の拡大を防ぎ、警察への通報まで行ってくれます。
特に、一人暮らしで頼れる人が近くにいない方、小さな子供や高齢の家族がいるご家庭、長期間家を留守にすることが多い方にとっては、この駆けつけサービスがもたらす安心感は非常に大きいでしょう。
月額費用というコストはかかりますが、それは「いつでも守られている」という安心サービスへの対価だと考えられます。
「自分の目で見て、コストを抑えて対策」したいなら防犯カメラ
もしあなたが、コストを抑えつつ、自分の目で状況を確認しながら柔軟に対策をしたいと考えているなら、防犯カメラが最適です。
数千円から導入できる手軽さでありながら、犯罪の証拠確保という点では絶大な効果を発揮します。
また、「カメラに見られている」という意識は、犯罪者にとって大きなプレッシャーとなり、高い抑止力に繋がります。
最近のカメラは性能が向上し、スマホ連携も当たり前になっているため、リアルタイムでの監視や威嚇も可能です。
「何かあれば自分で警察に通報する」という割り切りができ、プライバシー管理などを自分で行える方にとっては、非常にコストパフォーマンスの高い防犯ツールと言えるでしょう。
究極の選択は「併用」
そして、予算が許すのであれば、最も防犯レベルが高くなるのは、ホームセキュリティと防犯カメラの「併用」です。
例えば、家全体の侵入検知と駆けつけはホームセキュリティに任せ、玄関や駐車場など、特に気になる場所に防犯カメラを設置するのです。
これにより、ホームセキュリティの死角をカメラが補い、カメラでは対応できない侵入後の対処をホームセキュリティが担うという、隙のない鉄壁の防犯体制を築くことができます。
ホームセキュリティと防犯カメラのどっちか、という二者択一で考えるだけでなく、それぞれの長所を組み合わせるという視点も持つことが、理想の安全を手に入れるための鍵となります。
この記事のまとめ
- ホームセキュリティは異常検知とプロの対処をセットで提供
- 防犯カメラは監視と記録に特化した機器
- 費用はホームセキュリティが月額制、防犯カメラは買い切りが基本
- 駆けつけサービスによる絶対的な安心感がホームセキュリティの強み
- 防犯カメラはコストを抑えられ証拠能力が高いのがメリット
- 賃貸物件では工事不要のモデルやプランを選ぶのが必須
- 戸建て住宅は侵入経路が多いためホームセキュリティの有効性が高い
- 一人暮らしの女性には非常通報サービスが心強い味方になる
- セコムは信頼性、アルソックはコストパフォーマンスに定評がある
- マンションでは既存設備と階数に応じた対策を考える
- 目的が犯罪抑止ならホームセキュリティ、証拠確保なら防犯カメラ
- 留守中の見守りにはスマホ連携の防犯カメラが最適
- 火災など総合的な安全を求めるならホームセキュリティが適任
- 究極の防犯対策はホームセキュリティと防犯カメラの併用
- ホームセキュリティと防犯カメラどっちを選ぶかは目的次第で決まる